立位体験とやる気スイッチ
昨日、(公社)埼玉県理学療法士会事業局小児福祉部主催の
「子どものアクティビティを支援する福祉機器体験・講演会」に参加してきました。
講演には、東京大学先端科学技術研究センターの巖淵守先生をお迎えし、
重度重複障害児といわれる子どもに対してのコミュニケーション支援や
最新スイッチ(OAKスイッチ)のお話しをうかがいました。
大きな会場には当事者や家族、医療・福祉関係者、学校関係者の方々など、
たくさんの人であふれていて、
この事業が注目され始めたことや、必要としている方々がたくさんいることを感じて、
そんなこともとても嬉しく思いました。
デモ機も体験させていただいて、
残念ながら、今のたけちゃんのコミュニケーション支援に直結できるものではなかったかもしれませんが、
たけちゃんも私も、感じたことは一緒です。
「今が、その時じゃないだけ。」
たけちゃんのやる気スイッチがプチプチと入ったように思います。
初めてお逢いした巖淵先生に、
「今度お会いする時までには、違う自分になります。」
そうリベンジを誓ったたけちゃんでした。
クリニックのPTの先生が、
「たけちゃん、今日は立ったまま乗れる車椅子があるよ。」と
声を掛けてくださいました。
一見、普通の車椅子ですが、手元のスイッチを押すと、
座面が徐々に垂直に傾き、座位から立位への移行を
スムーズにお手伝いしてくれるというものでした。
たけちゃんが生まれた時、呼吸や筋肉が弱いだけでなく、
首や指、体のあちこちの関節が拘縮した状態で生まれてきました。
股関節も膝も硬く、足首はすねに爪痕がついてしまうほどでした。
すぐにでもリハビリを始めたいところでしたが、
両腕に加え右足の骨折もあったため、生後しばらくは牽引と安静が必要でした。
生まれた時に比べるとだいぶ手足を伸ばせるようになりましたが、
まだ身体のあちこちが拘縮していて、
何も知らない方からは、
「ちゃんとリハビリしなきゃだめだよ。」と注意されることもありますが、
ここまで手足が伸ばせるようになるために、
指先の小さな動きを生みだすために、
たけちゃんは本当にいつもいつもがんばっているな~と思います。
そんなたけちゃんが、立位をとろうというのです。
その提案だけでも、感慨深いものがありましたが、
「たけちゃんを立たせてあげたい。」と思うことを、
心のどこかで、「それは単なる私のエゴなんじゃないか?」と思う、
いつもの葛藤も芽生えていました。
たけちゃんは初めてのことには慎重なタイプです。
「立った状態の車椅子。」と言われても、ピンとこないし、
自分の体でそれが可能なのかまったくイメージできません。
いつものPTさんに首を、
同じクリニックの先生に膝を支えてもらって、
お手伝いしていただきながらスイッチを押すと、
少しずつ座面が傾いていきます。
まじめな、でも険しい顔ではなく、体の変化を感じているたけちゃん、
さすがに立位まではもっていくことはできませんが、
それでもずいぶん膝が伸びて、足の裏に体重を少し感じることもできたと思います。
いったん座位に戻ってから
「もう一回やる?」と聞かれると、
タイミングばっちりで口の動きで「はい」の返事をしたたけちゃん。
もう、目がキラキラで、座面が傾いていくほどに、
本当に嬉しそうににっこりと最高の笑顔をたけちゃんが見せてくれました。
「いつもPTで私が足伸ばす時より、ずいぶん膝が伸びている気がするけど!?」
すかさずつっこまれていましたが、
座位に戻るまでしばらくニコニコが止まらないたけちゃんでした。
「痛くないかな? つらくないかな?」
こちらのそんな不安を吹き飛ばしてくれるようなその笑顔に、
「ああ、たけちゃん、立ててうれしいんだ!!
もっと立たせる練習、させてあげたいな・・・」と思いました。
後からたけちゃんに感想を聞くと、
「お話しすることも、立つことも、ぼくは何もあきらめてないんだけどな~」
と言ってくれました。
ああ、本当だね。
何もあきらめてないし、あきらめることもないよね。
今できなかったとしても、それは今じゃないということだけだね。
2回目に車椅子のスイッチを押した時に動画を撮っていて、
そこに映っているたけちゃんの姿を改めて見て、くぎづけになりました。
足の裏を足台にしっかりつけようと意識して動かし、
座面の動きと共に、スムーズに進展していく膝、
何よりたけちゃんのその笑顔は、ここ最近見た中で、
一番はっきり、キラキラと輝いていました。
何度も何度も再生しては、涙がぽろぽろこぼれます。
たけちゃんの笑顔、たくさんの方に見て頂きたいけど、
他のお子さんも写ってしまっているので、アップは控えますね。
私を勇気づけてくれるのも、やる気スイッチをonにしてくれるのも、
いつも子ども達の笑顔と言葉だなぁと思います。
よーし!! たけちゃん、やるよ~!!
「子どものアクティビティを支援する福祉機器体験・講演会」に参加してきました。
講演には、東京大学先端科学技術研究センターの巖淵守先生をお迎えし、
重度重複障害児といわれる子どもに対してのコミュニケーション支援や
最新スイッチ(OAKスイッチ)のお話しをうかがいました。
大きな会場には当事者や家族、医療・福祉関係者、学校関係者の方々など、
たくさんの人であふれていて、
この事業が注目され始めたことや、必要としている方々がたくさんいることを感じて、
そんなこともとても嬉しく思いました。
デモ機も体験させていただいて、
残念ながら、今のたけちゃんのコミュニケーション支援に直結できるものではなかったかもしれませんが、
たけちゃんも私も、感じたことは一緒です。
「今が、その時じゃないだけ。」
たけちゃんのやる気スイッチがプチプチと入ったように思います。
初めてお逢いした巖淵先生に、
「今度お会いする時までには、違う自分になります。」
そうリベンジを誓ったたけちゃんでした。
クリニックのPTの先生が、
「たけちゃん、今日は立ったまま乗れる車椅子があるよ。」と
声を掛けてくださいました。
一見、普通の車椅子ですが、手元のスイッチを押すと、
座面が徐々に垂直に傾き、座位から立位への移行を
スムーズにお手伝いしてくれるというものでした。
たけちゃんが生まれた時、呼吸や筋肉が弱いだけでなく、
首や指、体のあちこちの関節が拘縮した状態で生まれてきました。
股関節も膝も硬く、足首はすねに爪痕がついてしまうほどでした。
すぐにでもリハビリを始めたいところでしたが、
両腕に加え右足の骨折もあったため、生後しばらくは牽引と安静が必要でした。
生まれた時に比べるとだいぶ手足を伸ばせるようになりましたが、
まだ身体のあちこちが拘縮していて、
何も知らない方からは、
「ちゃんとリハビリしなきゃだめだよ。」と注意されることもありますが、
ここまで手足が伸ばせるようになるために、
指先の小さな動きを生みだすために、
たけちゃんは本当にいつもいつもがんばっているな~と思います。
そんなたけちゃんが、立位をとろうというのです。
その提案だけでも、感慨深いものがありましたが、
「たけちゃんを立たせてあげたい。」と思うことを、
心のどこかで、「それは単なる私のエゴなんじゃないか?」と思う、
いつもの葛藤も芽生えていました。
たけちゃんは初めてのことには慎重なタイプです。
「立った状態の車椅子。」と言われても、ピンとこないし、
自分の体でそれが可能なのかまったくイメージできません。
いつものPTさんに首を、
同じクリニックの先生に膝を支えてもらって、
お手伝いしていただきながらスイッチを押すと、
少しずつ座面が傾いていきます。
まじめな、でも険しい顔ではなく、体の変化を感じているたけちゃん、
さすがに立位まではもっていくことはできませんが、
それでもずいぶん膝が伸びて、足の裏に体重を少し感じることもできたと思います。
いったん座位に戻ってから
「もう一回やる?」と聞かれると、
タイミングばっちりで口の動きで「はい」の返事をしたたけちゃん。
もう、目がキラキラで、座面が傾いていくほどに、
本当に嬉しそうににっこりと最高の笑顔をたけちゃんが見せてくれました。
「いつもPTで私が足伸ばす時より、ずいぶん膝が伸びている気がするけど!?」
すかさずつっこまれていましたが、
座位に戻るまでしばらくニコニコが止まらないたけちゃんでした。
「痛くないかな? つらくないかな?」
こちらのそんな不安を吹き飛ばしてくれるようなその笑顔に、
「ああ、たけちゃん、立ててうれしいんだ!!
もっと立たせる練習、させてあげたいな・・・」と思いました。
後からたけちゃんに感想を聞くと、
「お話しすることも、立つことも、ぼくは何もあきらめてないんだけどな~」
と言ってくれました。
ああ、本当だね。
何もあきらめてないし、あきらめることもないよね。
今できなかったとしても、それは今じゃないということだけだね。
2回目に車椅子のスイッチを押した時に動画を撮っていて、
そこに映っているたけちゃんの姿を改めて見て、くぎづけになりました。
足の裏を足台にしっかりつけようと意識して動かし、
座面の動きと共に、スムーズに進展していく膝、
何よりたけちゃんのその笑顔は、ここ最近見た中で、
一番はっきり、キラキラと輝いていました。
何度も何度も再生しては、涙がぽろぽろこぼれます。
たけちゃんの笑顔、たくさんの方に見て頂きたいけど、
他のお子さんも写ってしまっているので、アップは控えますね。
私を勇気づけてくれるのも、やる気スイッチをonにしてくれるのも、
いつも子ども達の笑顔と言葉だなぁと思います。
よーし!! たけちゃん、やるよ~!!
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