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ごめんね

今日、卒園式だったところも多かったようですが、
我が家のお姉ちゃんもちょうど5年前の今日、卒園式でした。
娘の門出の良き日に、とても複雑な気持ちでいたことを覚えています。

前日の3月18日は、たけちゃんが初めて心停止を起こした日でした。
心臓が動くということさえも当たり前ではないことを痛感した日でもありました。

「どうして神様は、たけちゃんばかりにこんなに辛い試練を与えるんだろう…」
特定の信仰をもっているわけでもなく、見えないその存在を恨んだりしました。

「たけちゃん、大変だったからね、お薬を入れて、今は体をしっかり休ませてあげましょうね。
たけちゃんはこちらでお守りしますから、お姉ちゃんの卒園式、行ってきてあげて。」
病棟の看護師さんの言葉に送り出されて幼稚園に向かいましたが、
目の前の子供たちが当たり前のように呼吸をして、当たり前のように返事をして、
当たり前のように歩いて…、
目の前の全ての光景が不思議に思えてなりませんでした。

それからの5年間、心身ともにたくさんの試練がありました。
きっとたけちゃんだからこそ乗り越えられたことばかりだな…と、我が子のことを心から誇りに思う日々です。


今日は教育委員会の先生との話し合いがありました。
たけちゃんが学校に戻るための、大切な話し合いです。
学校帰りのお姉ちゃんにたけちゃんのことを託して、教育センターに伺いました。

子供たちのいないところで、子供たちとかけはなれたところで、
子供たちのことが決まっていく、
そしてどんな理不尽なことであっても、決まってしまったことはくつがえらない、
そこに親子の尊厳はないと言っても過言ではないと思います。

でも、これからのことは変えられるかもしれない。
たけちゃんだからこそ乗り越えられる試練があるように、
私だからこそできることがあるとすれば、それはきっと、たけちゃんの周りの方に、たけちゃんの「ことば」をお伝えすることだと思います。
これまでに柴田先生が通訳してくださった言葉や指談で伝えてくれた言葉をありのまま、今日はたくさんお伝えすることができました。友達への思い、学校への思い、勉強への思い、教育への思い、親への思い…、たけちゃんの言葉はどれも本当のこと、きっときっと届くと信じて…


帰宅するとすぐにお姉ちゃんが質問してきました。
「たけ、学校戻れる? 卒業式間に合う?」
「ううん、まだしばらくは行けない」
「どうして? たけ、こんなに元気なのに」
「いろいろな専門の先生が集まる会議が6月にあるんだって。
そこで話し合いをするまでは、学校行っちゃだめだって…」

お姉ちゃんの目から涙がぽろぽろあふれました。
「そんなのおかしいよ!! たけのこと知りもしないで。会いにも来ないで。
だめだよ。たけ、学校行くよ。6年生にお別れ言わなきゃ。」

子供にとって、学校の先生の言葉は全てが正しいものだと思います。
なのに、お姉ちゃんが「おかしいよ!! だめだよ!!」と泣いて抗議することに、私は少しびっくりしました。

「ひなはどうして、たけちゃんが学校に戻ることに一生懸命になれるの?」と聞いてみました。
「だって、いっぱいいるんだもん。6年生も5年生も、ううん、みんなが、たけちゃんが学校に戻ってくるの待ってるんだもん!!」
お姉ちゃんも私も、溢れる涙を止めることができませんでした。



たけちゃんを胸に抱いて、改めて今話してきたことを伝えました。
「たけちゃん、ごめんね。6年生とお別れさせてあげられなくなっちゃった。」と言うと、

「しんじるしかないよ
まてといわれたら ぼくたちは まつしかない
じゆうになったと おもえばいいよ
いきたいところへ いこう」
そう答えてくれましたが、目は真っ赤で、今にも涙がこぼれおちそうでした。

「直接はお別れできないけどさ、卒業する(支援学級の)4人に、メッセージカード書いて、渡してもらおうか?」と提案して、ことばを書きました。


「いつも たいせつなこと おしえてくれた。
ありがとう


さいしょに てをにぎってくれたよね 
ありがとう


こころがとてもきれいで うらやましかった
ありがとう


いつも ぼくのことをまもってくれた 
ありがとう」


たけちゃんに、お姉ちゃんに、待ってくれている学校の子供達に、
申し訳ない気持ちと、
自分自身への情けない気持ちとで、
しばらくはこの胸のズキズキする痛みが続きそうです。
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非公開コメント

お辛いですね。。。
ひなちゃんの言うことは、筋が通ってるしその通りだと思う。

綾さん、たけちゃんの言葉、私も可能ならばもっともっと、聞きたいです。
岩崎航 さんという詩人の方がいて、いつも読んでいるほぼ日でインタビューを読みました。
http://www.1101.com/iwasaki_wataru/index.html
岩崎さんのそのお話を読みながら、たけちゃんとは状況も、年齢も何もかも違うけど、岩崎さんが誰でも使うような平易な言葉で、心にまっすぐ飛び込んでくる言葉を紡がれるところが、なぜかたけちゃんと一瞬私の中で重なりました。

いつかのきっといい日のために、、
きっとたけちゃんのメッセージはお友達の心にまっすぐに届くに違いないね。
たけちゃんの言葉抱いて、みんなで未来を、あたらしい道を、きっと希望の方向へ切り開いて行こう。
私も、私の今いる場所で、同じ希望の方向を、目指して行くね。きっと、みんなで変えていこうね。
たけちゃん、ありがとう。小西家のみなさん、いつも大切なこと教えてくれて、ありがとう。



Re: タイトルなし

花さん
新しいおうちでの生活は、もう慣れましたか?
こちらは暖かい日が増えてきて、「もうすぐ春がくるな~」と実感します。
素敵な記事、紹介してくださってありがとうございます。
読んでいて、心が元気になってくるのを感じました。
詩集もAmazonでさっそく注文しちゃいました。
たけちゃんと一緒に読ませてもらおうと思います♪
花さん、「みんなで一緒に変えていこう」と言ってくださること、
今は何よりの心の栄養です。ありがとうございます。
私も、これからもたくさん、たけちゃんの言葉、発信していきますね。
あ、ぼちぼちね(^_^;)

たけちゃんのいうと~り! なのだ~っ!

行政関連のあちらのご報告はそれはそれで待つ!
そして、どこにでも出かけられる自由がたけちゃんには有るっ!
卒業式では卒業生は在校生のアーチをくぐりながら退場するのかしら?
校門で待ち受けて、最後に先輩に祝福スマイルをプレゼントできるのは、たけちゃんだけだね! 
おおとりだよっ お・お・と・りっ!!!
出席ではないので学校に届ける必要もないけど、お伝えしておけばお天気によっては、お時間までお部屋で待機させていただけるにきまってる。だって、一つの学び舎で一緒に過ごした素敵な仲間だもんね!
もしかしたら今日当たり、ひなネエが袖を捲り上げて直談判しちゃってるかもかもネッ!
落ち着かないお天気だけど、たけちゃんはいつものようにどっしり構えて、果報を寝て待ってて。
そのためにも風邪ひくなよ~ハァ~ビバノンノッ♪

Re: たけちゃんのいうと~り! なのだ~っ!

machikoさん
卒業のセレモニーに限らず、これまでも校門の前にいようかとか、校庭の外から声をかけようかとか…、そういうことを何度もかんがえました。
でも今の段階で、それは誠実な態度ではないなあと思っているのです。そうすることをたけちゃんは望んでいないし、どんなにこちらの主張が正しいとしても、いま学校のルールを守らなくて後から嫌な思いをするのはたけちゃんです。
個人的にはもちろん別の形でお会いできるのでそうしたいと思います。
ただ、在校生の一人として、みんなと一緒にお別れさせてあげたかった。そのことが残念なんですよね。

顔晴ってるねたけちゃん!

そっか
これが たけちゃん流なんだっっ!!!
やることはやった! あとは・・・
誠意を尽くした相手を信じて 待つっっ!!
やっぱり 全てがカッコいいね たけちゃんは!!

こんなこと聞いたことがあるよ

For all prayer is answered.
世界中の皆様の全ての祈りは聞き届けられましたよぉ~
Don't tell God how to answer it.
ただ、わたくし(サムシング・グレート)に、その答え方はまかせてくれると嬉しいんですけどぉ~っ!

ですって あはっ
 素敵な週末をっっっ!!!








Re: 顔晴ってるねたけちゃん!

machikoさん、ありがとうございます。
たけちゃんは、本当にかっこいいのです。
たけちゃんの言うことはいつも本当のこと。
だから、私、たけちゃんの言葉、大切にしたいんです。
まだ、始まったばかりです。
学校の中にも外にも、たけちゃんに出逢ってくださったたくさんの方が、
地域の学校に戻れるよう応援してくださいます。
そのことに気付けて、やっぱり幸せだと思うのです。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: なかよしの仲間として。

しょみりんさん

ブログ読んでくださって、コメントもくださってありがとうございます。
すごく心強くて、嬉しくて、涙がこぼれました。
私もずっとお話ししたいと思っていました。
クリニックでお見かけしたこともあったけど、入園前、そんな大変なことがあったんですね。
今度ゆっくりお話しができたら嬉しいです。

どうぞたけちゃんのぶんまで、6年生を送りだしていただけると救われます。
そして、早く学校に戻れるように、私達も頑張りますね!!

たけちゃんだからこそ乗り超えられた。

いいえ、いつも、たけちゃんが、言ってる様に、みんな、みんな、乗り越えられる力をもっています!
可能性は、無限大です!

Re: タイトルなし

さくらさん
素敵なコメント、ありがとうございます。可能性は無限大、本当にそうですね。
一人の力は小さくても、皆さんに支えていただいて、力をたくさんいただいて、
きっときっと乗り越えられるんですね。
プロフィール

折りばら

Author:折りばら
たけちゃんに出会って、このブログを訪れてくださった皆様、ご縁をありがとうございます。
生まれつきの重い障がいをもちながら、地域で当たり前に生活できることを目指すたけちゃん、その周りはいつも愛と笑顔があふれています。時にはとびきり素敵な経験をさせていただくこともあります。
このブログを訪れてくださった皆様に暖かい風が吹くことを願って、たけちゃんの日常をお届けできたら嬉しいです。

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